イエローストーン紀行(4)

イエローストーン紀行(4)

6日目
ウエストイエローストーンから再び国立公園に戻って、予定外のノリスガイザーに行った。途中、
川面から水蒸気が出るのが見られた。川沿いの草原では、バッファローが朝食中だった。また、
草原や川沿いの彼方此方から、温泉の水蒸気が噴き出ていた。

 
 

ノリスガイザーに着いて散策を始めたが、入り口付近では、一面の水蒸気で付近一帯何も見えな
かった。先に進むとやっと視界が開け、素晴らしい景色が目に入ってきた。陽が昇ってきて、
真っ青な空と勢い良く立ち昇る水蒸気、光る水面が素晴らしい光景を演出していた。その水蒸気が
草について、水滴が光って素晴らしかった。帰り際のビジターセンターには成り立ちの解説があった。

 

 

 

次に、ウエストサムガイザーに向かった。途中の草原にも多くの水蒸気が立ち昇っていた。また、
立ち枯れた木も見られたが、これも山火事の名残だろうか。

 

ウエストサムガイザーは、イエローストーンレイクに面した唯一のガイザーだ。色々な色の池が
見られ、トレイルを楽しみながら歩いた。バクテリアの影響で赤くなっている所もある。また、
湖水に噴気孔が出ているのもあり、一つの穴は熱水が煮えたぎっていた。イエローストーンとも
ここでお別れとなった。

 
  

イエローストーン観光後、グランドティトン国立公園に向かった。バスはジャクソンレイクの脇を、
ティトン山脈を眺めながら走る。紅葉も始まっており、湖面の青に映える。また、湖面には山並みが
綺麗に映し出されていて素晴らしい。途中立ち寄ったビューポイントからのティトン山脈も素晴ら
しい眺めだ。最高峰のグランドティトンは標高4,197mで、富士山よりはるかに高い。

 
 

 
 
 
 

バスは山脈に沿って走り、次の目的地トランスフィギュレーション教会に来た。バックにはティトン
の山並みが間近に見られて素晴らしい。教会の中から、木の十字架を通してガラス窓に見える山脈
を撮るのが定番だ。外に回ってガラス窓に映る山並みも撮ってみた。アスペンの黄葉も素晴らしい。
教会の裏手には川が流れていて、渡し船も見られた。


 
 
 

そこから程近い所に、開拓時代の小屋を髣髴とさせる小屋や家がある。ティトン山脈をバックに
描いた、往年の名画『シェーン』の舞台に似ている事で、人気を博している所だ。

 

その後、今夜のホテルがあるジャクソンの街に行って、市内を散策した。田舎街ではあるが、雰囲気
がある街で、ストリートに野生動物の銅像を飾ったり、歩道には賢人の洒落た銅像があったりして
いる。因みに写真はアインシュタイン。また、広場の入り口には、鹿の角で出来たエントランス
アーチがある。何でも鹿の角は毎年生え変わるので、幾らでもあるらしい。黄葉も美しかった。
店も飾りを工夫して、楽しそうな雰囲気を出していた。

 

 

散策後、夕食のステーキを食べに、チャックワゴンサパーズという店に行った。ここでは、カントリー
ウエスタンの実演があるというので、楽しみにしていた。駐車場には、沢山のクラシックカーが
停まっていて、愛好家の団体が来ているようだった。そして、ステーキで満腹になった後、その
ショーが始まった。ここのオーナー兄弟が演奏しているのだが、全米でも人気のグループだと聞く。
トークを交えながら歌を聴かせたが、確かになかなかのものだった。

 

7日目
この日はソルトレイクシティへの移動が殆どで、着いてからは市内観光があっただけだ。途中
の山の紅葉や雲の様子が、長時間の暇を幾らか潰してくれた。因みに走行距離は455kmだ。
市内に入ると、巨大な消防自動車を目にした。さすがアメリカという感じだ。観光はユタ州議事堂
にまず行った。中に入ると、床壁総大理石貼で、豪華ホテルと見まごうばかりに贅沢だ。議場の
天井はガラス貼りで何とも豪華だ。前庭には、州の異名(ビーハイブステイト)になっている
ビーハイブ(ミツバチの巣)のオブジェが据えられている。向かいのショップの庭には、穂を
付けた草が陽の光に光っていて綺麗だった。

 
 

 

 

その後、テンプルスクエアに行った。そこはモルモン教の総本山で、中には入れないが、庭園や
パイプオルガン、展示場は見る事が出来る。前の道路の街路樹には、沢山のドングリがなっていた。

 
 
 

観光後、ベニ花風鉄板焼の店で、パフォーマンスを見ながらの夕食となった。最後の写真は、
肉片をヘラで客の口に飛ばしているところ。食後、ホテルに向かった。チェックイン後時間が
有ったので、近所を散歩したが、近くのシティクリークセンターと言うショッピングセンターに
寄ってみた。夜なので、閉まっている店もあったが、ロッキーマウンテンチョコレートファクトリー
と言う店が開いていたので、お土産にチョコレートを買った。

 

8日目
翌日は出発が早かったので、5時頃後にはホテルの前を歩いたが、向かいのコンベンションセンター
前に、開催中のSalt Lake Comic Con 2015の展示物があった。見た事はあるが、何のコミックの
キャラクターかは思い出せない。これが3体と宣伝のスポーツカーが展示してあった。これのサイト
を見たら、125,000人の入場者が有ったようだ。その後、ハスで空港へ行き、そこからサンフラン
シスコへ飛んだが、下にはグレイトソルトレイクが良く見えた。そして、成田行きの飛行機に乗った
が、色々トラブル続きで、成田に着いたのは予定から9時間後で、深夜になってしまった。


 

最後は大変な事になったが、イエローストーンはこれまでの最高の経験だった。

(イエローストーン紀行完)

イエローストーン紀行(3)

イエローストーン紀行(3) 

5日
この日は終日イエローストーン観光だった。今回のツアーのホテルは、殆どがモーテルで、駐車場
から直接部屋に入るスタイルだ。寝るだけなので、特に問題は無い。早朝の出発で、朝早くモーテル
の周囲を歩いた。丁度近くの山に陽が当たるところで、朝焼けが綺麗だった。橋を渡った所からは、
泊まったホテルの全景が見えた。目の前にはイエローストーンリバーが流れている。入口のゲートが
一寸洒落ている。その後、バスでレストランに行って朝食を摂ったが、そこがオールドファッション
で、西部劇を思い出される。


 
 

食後、再び公園に入って、タワーホール方面に進んだが、途中バッファローの大群に遭遇した。
道路を横切る時は、車も停止して通り過ぎるのを待たなければいけない。お陰で、目の前に
バッファローが現れてくれた。

 

その先で、今度はシカの仲間の群れに遭遇した。その時はバスから降りて、シカを追い掛けて
写真を撮った。その後、タワールーズベルトを通って、タワーフォールに行った。

 
 

そこから、アッパーフォール・ロウアーフォールに向かったが、途中の壮大な景色も素晴らしい
ものがあった。山で見た枯れた木は、随分前の大規模な山火事の跡らしいが、既に若木が生えて
いる所も多い。そして、アッパーフォールをあっちからこっちから見て歩いた。

 
 

 

ロウアーフォールでは、近くには寄れないが、壮大なイエローストーンの渓谷に相応しい姿だ。
このイエローストーンの名の由来の渓谷は、荒々しくて圧倒される。


 

滝を見た後は、ヘイデンバレーを通ってイエローストーンレイクに出た。そして、有名なオールド
フェイスフルに着いた。そこのオールドフェイスフルインで遅い昼食となって、間欠泉が出る予定
の3時18分を待った。それ迄時間が有ったので、その辺を歩いたが、面白いゴミ箱を見つけて
写真にした。また、間欠泉を見る席があり、早目に行って座っていると、近くにはバッファローの
群れが寛いでいた。一部の席は危険な為、セキュリティが通行止めをしていた。座っていると、
目の前にカラスのような鳥が歩いて来た。そうこうする内に、お湯がたぎってきた。

 
 
 

そして、爆発だ-! 近くのバッファローもそれを楽しむかのようだった。

 
 

間欠泉を楽しんだ後、いよいよお楽しみのモーニンググローリープールへの散策に出た。途中の
景色もとても素晴らしく、一周1.5時間弱の時間が、あっと言う間に過ぎてしまった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

そして、モーニンググローリープールに到着。何という素晴らしさだろうか。中に吸い込まれ
そうな緑色だ。本ではよく見ていたが、実物はもっと素晴らしい。ここから引き返したが、
帰り道では、再び楽しみながら歩いたが、小鳥も良い声で鳴いていた。成り立ちを示した看板も
分かり易くて良かった。


 
 

予定はここ迄だったが、時間が有るので、ここから、翌日の予定のミッドウェイガイザーベイスン
に行った。ここは上空からでないと全体像は分かりずらいという事だったが、内を歩いていると、
成程そうなのかなと思わせる大きさだ。この後、ウエストイエローストーンのホテルへ行った。



(次回に続く)

イエローストーン紀行(2)

イエローストーン紀行(2) 

4日
シェリダンからイエローストーン国立公園の北口の街ガーディナへ。長いバス旅だったが、途中の
大陸の風景を満喫できた。ロッキーの山並みを見ながら、牛の牧場見たり、長~い貨物列車と競争
したりと、結構楽しい。途中の休憩地のストア前には、日本では余りお目に掛かれないDVDのレン
タル機が置いてあった。丁度親子連れが借りに来ていた。その後見掛けた貨物列車は、ディーゼル
機関車3重連だった。手前には先日空から見た円形の牧草地があり、刈り取って巻いた物が沢山
転がっていた。そして、イエローストーン手前のリビングストンで昼食となった。ZAC’Sという
レストランで、APPLEWOOD-SMOKED MONTANA-STYLE BARBECUEなる物を食べた。その店
の受付前には、各州の車のナンバープレートがびっしりと貼り詰めてあって面白かった。

 
 

昼食後、いよいよイエローストーンに近づき、ロッキーの山並みも迫力を増して来て、やっと
念願のイエローストーンに来たと思うと、ワクワクして来た。

 
 

そして、北口の街ガーディナから公園に入ると、早速素晴らしい景色が目に飛び込んで来た。
イエローストーンリバーの支流のガーディナリバー沿いの草紅葉が素晴らしい。道路の下の方には
川沿いの温泉場が見える。

 

程なく、最初の観光スポットのマンモスホットスプリングスに到着した。ここが最も来たかった
所だ。バスを降りると、目の前にバッファローとエルクの姿があった。余り近づくと危険なので、
距離を置いて見ていた。


 

そこから、再びバスでそのエリアの最上部まで行って、そこから歩いて下迄降りた。途中には、
彼方此方に温泉が噴き出る所があり、石灰棚が形成されている。温泉が出なくなると、出来た
石灰棚は死んで黒っぽくなってしまう。広大な一面で、その輪廻を目の当たりに出来るのは、
本当に素晴らしい事だ。ここが世界遺産になっているのも頷ける。こんな所にも、健気に生えて
いる草もあり、葉っぱが光って可愛らしい。春にはトルコのバムッカレで石灰棚を見たばかり
だったので、感動もひとしおだった。

 

 
 


 

 
 

かなりの高低差を降りて来て、最下段の石灰棚に来た。歩道脇にはアザミの花も咲いていた。
石灰棚の前には、リバティキャップという過去に温泉が噴き出ていた塔がある。流れ出た水では
鳥が遊んでいた。そして、ミネルバテラスに来た。そこでは温泉が滔々と溢れ出ていて、物凄い
迫力だった。前の広場では、エルクが日向ぼっこをしている。また、草も花を咲かせていて、
カラスのような鳥もいた。



 

 
 

 

そこを出発する時、エルクがホテルの脇に集まっているのが見られた。ここがねぐらなのだろうか。
ツアーは一旦公園から出てホテルに向かったが、途中夕食の為に、ライトハウスというレストラン
に行ったが、何で山の中にライトハウスと思ったが、理由は写真の通り、張りぼての灯台を正面に
据えたレストランなのだ。そして、ホテルへ。部屋に入って前庭に出ると、可愛い野兎がいた。


 

(次回に続く)

イエローストーン紀行(1)

 イエローストーン紀行

2015.9.17~2015.9.25の9日間、イエローストーン周辺を巡る『アメリカ絶景の旅』と銘打った
ツアーに参加した。ツアーのコースとしては、以下の通り。先頭の()内数字はブログの番号。

(1)1日目 成田空港(夕)~デンバー空港(昼)~ラピッドシティー空港(夕)・街内散策(泊)
(1)2日目 ~バッドランズ国立公園・クレイジーホースメモリアル観光~ラピッドシティー(泊)
(1)3日目 ~マウントラシュモア国立記念碑・デビルスタワー~シェリダン(泊)
(2)4日目 ~イエローストーン国立公園観光~イエローストーン地区(泊)
(3)5日目 ~イエローストーン国立公園観光~イエローストーン地区(泊)
(4)6日目 ~イエローストーン国立公園~グランドティートン国立公園~ジャクソン(泊)
(4)7日目 ~ソルトレイクシティ観光~ソルトレイクシティ(泊)
(4)8日目 ~ソルトレイクシティ空港~サンフランシスコ空港(到着)・(出発-夜)
(-)9日目 ~成田空港(夜)

まずは、イエローストーン紀行(1)
今回、イエローストーンに来た理由の一つに、イエローストーンが世界で最初の国立公園であり、
世界遺産になっている事がある。そして、もう一つは、元気な内に一度は来てみたかった事がある。

1日目
ツアーはまずデンバーに飛び、そこから空路観光の起点ラピッドシティーへ。昼間の飛行で、暇
つぶしに窓の外の雄大な景色を眺めながら、面白そうな物を写真にした。最初は円形の畑。自動
灌水の為に丸くなっている。次は下の雲に映った飛行機の反射による虹。そして地上の自分の機影。
ラピッドシティーに到着してやっと飛行機から解放された。街に着いてすぐに街内散策となったが、
街内の彼方此方に銅像が建っている。これは歴代大統領の銅像で、ケネディ・リンカーン・ジェ
ファーソン・カーター等々を写真にした。一つのストリートでは、建物に落書きのし放題になって
いて、落書きもアートになっている。建物の軒先に綺麗な花が吊り下がっているのも見られた。

 
 
 

 

2日目
ラピッドシティーを起点に、まずはバッドランズ国立公園に行った。ここは文字通りのバッドランズ
で、恐ろしく広大な公園に、あるのは岩山ばかりだ。と言っても、岩の表情は様々で、なかなか見応
えのある風景だ。岩の先に黒い雲が見えると、一寸不気味な光景に見える。

 

 

バッドランズからウォールへの途中に、野生のシカの集団が見られた。ウォールのウォールドラッグ
は、かつて無料で水を配った事で人気が出たと言う。そこでお昼とな
り、巨大なハンバーガー
プレートを食べた。美味しかったが、多過ぎて食べ切れない。当然無料の水も飲んだ。店の外の
廊下が面白かったので、写真にした。

 
 

そこから、クレイジーホースメモリアルに向かったが、途中カスターステイトパークを通った。
公園には多くの野生動物がいて、餌をねだる野生化したヤギやプレーリードッグの可愛らしい姿が
見られた。

 

そして、この日最後の観光地クレイジーホースメモリアルに来た。アメリカにとっての先住民は
特別なようで、マウントラシュモアに対抗して、白人と戦った先住民のヒーローであるクレイジー
ホースの姿を山に刻んでいる。まだまだ作成途中で、何年掛かるか分からないようだ。完成形は
白い彫像のようになるらしい。記念館から見られるようになっていて、そこの収益が作成の資金に
なっている。少しは協力して来た。場内には花も綺麗に咲いていた。また、入り口のゲートには
金色の動物模様の板が取り付けてあり、西日に光輝いて素晴らしかった。近くには、クレイジー
ホースの銅像もあった。この日はここからラピッドシティーに戻ったが、途中の夕日が綺麗だった。
夕食はアウトバックのステーキで、これも美味しかったが、大き過ぎて食べ切れなかった。

 

 
 

3日目
この日はマウントラシュモア国立記念碑とデビルズタワーナショナルモニュメントを観光した。
朝一番にマウントラシュモアに行き、石像を見ながら朝食を摂った。本でよく見るあの姿が、
目の前にあった。朝食後、石像を正面で見てから、手前を一周するトレイルを歩いた。いろいろ
な角度からの石像の眺めも変化があって面白い。因みに石像は左からワシントン、ジェファーソン、
ルーズベルト、リンカーンとなっていて、時代の順になっていないのは、ルーズベルトの顔の形が、
あの岩に合っていたからだそうだ。トレイルの道端には花も咲いていて、紅葉も見られた。

 

 
 

マウントラシュモア観光後、サンダンスという街に行ってお昼となった。そこではパニーニ風
サンドイッチを食べたが、やはり大き過ぎて食べ切れなかった。レストランの隣の店は、ハーレー
ダビッドソンの専門店のようだった。そこから、デビルズタワーに向かった。そこはご存知
『未知との遭遇』の舞台になった所だ。デビルズタワーの手前には、プレーリードッグの楽園に
なっている草原があった。そこでは、可愛らしい沢山のプレーリードッグが見られた。近づくと
巣穴にもぐってしまうが、静かにしていると直ぐに頭を出して来る。暫く皆で眺めていた。

 
 
 
 
 

そして、デビルズタワーナショナルモニュメントに到着。早速一周するトレイルを歩いた。いろいろ
な角度から見るタワーも見応えがある。トレイル脇の木々も紅葉が始まっていた。高台からは、
プレーリードッグがいた草原が見えた。歩いていると、先の方にシマリスの姿があった。タワーの
壁面をよく見ると、沢山のロッククライマーの姿があった。中には親子で来ている人もいた。
また、上空には沢山の鷲が群れを成して飛んでいた。

 
 

 
 
 

 

この日の観光は終わりで、一路シェリダンに向かってバスは走った。
(次回に続く)