アイスランド紀行(3)

アイスランド紀行(5日目)
この日は、北部のミーヴァトン湖へと向かった。出発前、近くの湖の朝焼けを見に行った。ふと
空を見上げると、下弦の月がシルエットで素晴らしい。途中の牧場では、馬達が草を食んでいる。
湖に着くと、丁度日が出始める時で、うっすらと朝焼けになった。周辺のハゼノキは、赤い実を
沢山付けていて、一部紅葉もしていた。ホテルの脇には、冬期用のバギーが、ずらっと並んで
いた。そして、ミーヴァトン湖へと出発。車窓から、素晴らしい滝や氷河を頂いた美しい山を
見ながらバスは進み、途中の小さな村で休憩した。そこでは、小さな教会や伝統的な造りの建物
(ターフハウス)、農機具等を見る事ができた。建物の周りでは、野生のキツネ達が飼犬や仲間
と遊んでいた。







その後、ミーヴァトン湖周辺のダイヤモンドサークルと呼ばれる所に来た。始めに行ったのが、
ナウマフィアトラ山麓のクヴェリルと言う地熱地帯。日本で言う地獄だ。地中から熱水がぐつ
ぐつと湧き出ている所だ。湖面からは上がった所で、湖が良く見える。

 



次に行ったのが、グリョータギャウと言って、これもプレートの境界の所で、地球の割れ目だ。
周辺には花が咲いおり、ブルーベリーの実もなっていた。ここの岩の下にある洞窟は温泉になって
いるが、今は高温になってしまって入浴禁止だ。湖面には白鳥の姿もあった。

 

そこから、昼食のレレストランに行ったが、そこで面白い廃材利用のベンチオブジェを見た。
次に向かったのが、ディムボルギルで、溶岩が造った自然の造形だ。駐車場からのミーヴァトン湖
の眺めが良い。溶岩地帯の周回路を歩くと、穴の開いた大岩が目に入る。付近は紅葉した草木で
綺麗だ。一番の見所の岩には登る事が出来、穴でポーズを取るのが流儀の様だ。溶岩の間には、
日本のワタスゲやツガザクラのような花が咲いている。周囲は見渡す限り溶岩で、鬼押し出しを
思い起こす。





ダイヤモンドサークルを観光した後、ホテルにチェックインしてから、向かいのスクートゥ
スタージルを歩いた。ここには、偽クレーターと呼んでいるクレーター群があり、ミーヴァトン
湖の島々と相俟って素晴らしい眺めだ。このクレーター状の小山は、地下からの水蒸気に持ち上げ
られた後、陥没して生成されたと言う。なかなか珍しい風景だ。


その後、夕日を見にもう一度同じ所に出掛けた。すると、先程は見過ごした、水鳥や花、ヒツジ
が目に入った。少し先のクレーターに登って夕日を待っていると、だんだんと空が赤くなって、
素晴らしい景色を見る事ができた。






その夜、同じ所にオーロラを見に出掛けたが、生憎雲が多く、遠くの光を見ただけだった。

アイスランド紀行(4)に続く

アイスランド紀行(2)

アイスランド紀行(4日目)
ホプンから少し戻った所に、ヴァトナヨークトル氷河のヨークルサルロン氷河湖がある。この日は、
水陸両用車で氷河湖のクルーズをした。乗船前に、岸から氷河湖を眺めていると、アザラシが目の
前を泳いでいった。実は、氷河湖は海と直結しているので、海水の流入と共にやってくるらしい。
氷河や流氷の様子もじっくり見る事が出来た。また、流氷の間を進むクルーズ船の様子も分かった。

 

 
 

いよいよクルーズ船に乗り込んだ。ツアーのガイドは何とドイツ人で、アルバイトで来ているとの
事だった。氷河はとてつもなく大きく、何と国土の8%を占めている。見えているのはほんの少し
だ。夏の間、その氷河が溶けて海に流れ出る。既に秋なので、流氷の数も少ない。

 
 
 

 

クルーズ後、海側の河口に移動した。そこは、ダイアモンド海岸と呼ばれ、波に打ち上げられた
氷河のかけらが、陽にキラキラと輝くのが見られるらしい。その名残は見られたが、氷の塊は
パラパラとしか見られなかった。海辺では、水鳥が遊んでいた。


 

前日、スケジュールを前倒ししたお陰で、もう一つの氷河を見る事が出来た。スヴィナフェットル
ヨークトル氷河で、ヨークルサルロン氷河湖の直ぐ側にある。そこにも小さな氷河湖があり、人も
少なく落ち着いた雰囲気で良かった。この氷河も、ヴァトナヨークトル氷河の枝の一つで、流氷も
変わった形が多く素晴らしい眺めだった。

 

 

観光後、エイイルススタジールのホテルへと向かった。途中、バスの車窓から、この地方独特の
風景を写真に撮った。また、休憩に立ち寄った、小さな漁港の風景もあったし、そこの野草も
綺麗だった。海には、養殖の生け簀も見られた。その後、バスは山間部に入ったが、山からは
幾筋もの滝が落ちていた。そして、紅葉した野生のブルーベリーが沢山見られた。

 

 
 

その夜は、ホテルの庭からオーロラを眺めた。大規模な物は見られなかったが、そこそこ満足
して、ベッドに入った。


 
 

アイスランド紀行(3)に続く

アイスランド紀行(1)

9月3日~9月11日にかけて、アイスランド周遊のツアーに参加した。

(1日目)
JALの直行便で、成田からレイキャビック近郊のケフラヴィークへの約12時間のフライトで、
アイスランドに到着した。空港のバッゲージクレイムでは、天井から突き出たパフィンに出迎え
られた。その夜は雨模様で、オーロラチャンスは無かった。

(2日目)
翌朝、フリードヘイマルの地熱栽培のトマトを見学した。この辺りは地熱地帯で、温水はただで
使え、地熱発電の電気も安価なので、温室栽培に向いているとの事だ。この国では、路地で栽培
されているのは殆ど見掛けない。トマトの花は、ミツバチを飼って受粉させている。


その後、ゴールデンサークルへと向かった。最初に、グトルフォスの滝へ行った。雄大な風景と
物凄い水しぶきに圧倒される。更に雨も重なり、びっしょりになった。はなから雨合羽着用の
所ではあった。戻る道すがら、花を見掛けて写真を撮った。



次に向かったのが、ストロックル間欠泉。規模が小さいので、その分頻繁に吹き上がる。

 

その次に、シンクヴェトリル国立公園の地球の割れ目”ギャウ”。この国には、南北にプレートの
境界が走っている。ユーラシアンプレートとノースアメリカンプレートの境目で、約年2.5㎝ずつ
離れているらしい。その分、国土が広がっているのだとか。そして、その先の平原では、世界最古の
民主議会が開かれた。



ゴールデンサークル観光後、アイスランド南部のへトラのホテルへと向かったが、車窓からの
眺めも素晴らしかった。その夜は、雲の合間になんとかオーロラを見る事が出来た。



(3日目)
アイスランド南海岸観光へと向かった。車窓から、ヘクラ山やラーキ山を眺めながら、セリャラン
トスフォスの滝に着いた。この滝は、裏見の滝として有名だ。裏へ廻ると、素晴らしい景色だ。
ただし、物凄い水飛沫で、写真を撮るのも大変だ。




次に向かったのが、スコゥガフォスの滝だ。途中の車窓では、典型的な山や農村の風景を見た。
スコゥガフォスの滝に着くと、沢山の観光客がいた。滝の手前には、水飛沫による虹が見られ、
とても綺麗だ。滝の威容もとても素晴らしい。崖にはアホウドリが巣作りをしていた。また、崖の上
には、ヒツジが悠然と立っていた。滝の上に行く山道があり、見晴台にも上がってみた。
滝の上からの眺めも迫力満点だ。また、海へと続く川の流れも見渡せて素晴らしい。下る途中には、
草に飛沫が着いて、キラキラ光っているのが見られて、面白かった。滝の麓では、牛達が寝そべって
いる。野草も彼方此方に綺麗に咲いている。その後、滝が見渡せるレストランで、昼食にラムの
ステーキを食べたが、なかなか美味しかった。








次に、レイニスフィヤトラに行った。ここは、溶岩が細かくなった、黒い砂の海岸で、柱状節理が
良く見られる所だ。海中には奇岩も多く見られ、とても素晴らしい。柱状節理は目の前で見られ、
六角柱の集合がはっきり見られるのが面白い。アホウドリも沢山飛んでおり、帰りそびれたパフィン
も、数羽見られたが、残念ながら写真には収まらなかった。




 

そこから暫く走って、ドゥベルガムラに行った。”小人の岩”と言う柱状節理の所で、小人伝説
がある所だ。近くには滝も見えている。岩には草が生えていて、陽の光に光ってとても綺麗だった
が、写真では判りづらいかも。その後、スヴァルティフォスの滝に行った。何れも、次の日の行程
だが、行程的に都合が良いのでこの日になった。滝までは1時間程山道を登ったが、柱状節理を
流れ落ちる滝は、苦しんで見に来る価値はあった。右手のほど近くには、氷河が広がっていた。
山道には野草が色々咲いていたが、紫のフウロは特に可愛らしかった。疲れてホプンのホテルに
着くと、遠くに光の帯が見えて素晴らしかった。この夜は、オーロラは見えなかった。





アイスランド紀行(2)に続く