晩秋の八甲田・奥入瀬

 11月初めに、晩秋の八甲田・奥入瀬へ、紅葉を訪ねて旅行に行ってきた。今年は紅葉も
遅れていたので、丁度良い時期だったが、生憎の嵐で、写真を撮るには最悪だった。それでも、
傘を差してレンズを拭き拭き撮影した。その為に、写真には雨水が一番写っている。
 東京駅から初めてのはやぶさ号に乗って、新青森へ。昼も近いので、駅ビルで大間のマグロ丼
を食べた。マグロの身が厚くて、美味しかった。そして、駅レンタカーで八甲田に向かった。青森は
曇りだったが、昇るに連れて雨が降ってきて、八甲田ロープウェーに到着すると、運休中の看板
出ていて、何でも頂上は風速25mとの事だった。紅葉は素晴らしかったので、仕方なく風雨の中
周辺を撮影してお茶を濁した。何も出来ないので、そこから当日の宿泊先に向かう事にした。


 そこから、風雨にめげず一寸寄り道して、城ヶ倉大橋に行った。そこの紅葉は、それは見事
だった。橋の手前は大した雨風でなかったが、橋の中央に行ってびっくり。雨は吹き付けるし、
傘はおちょこになるし。とても写真を撮るどころではなかったが、折角ここまで来て唯帰るのでは、
という思いで、びしょ濡れになりながら撮影した。


 途中に地獄沼があり、ここでも何とか数枚の写真を撮った。そして、睡蓮沼にきたが、風雨に
負けて通過と相成った。山を下る途中のブナの林が、雨に煙って素晴らしかったので、車を止めて
写真を撮った。そこからは、すぐに目的地蔦温泉旅館に着いた。

 余りにも早く着きすぎたので、荷物を宿に置いて、傘と長靴を借りて、蔦沼と沼めぐりに出掛けた。
3枚目迄は蔦沼で5、6枚目は月沼、菅沼。全部で6カ所の沼を巡る沼めぐりの小路と名付けられた
散歩道で、一周一時間程を傘を差しながら歩いた。途中、写真を撮っている人が数人、散歩らしき
人が一人が、出会った全て。ブナの黄葉が殆どで、モミジの赤はその辺に植えられたもの。




 蔦沼の朝日に映える紅葉は、写真を撮る人の写欲をそそるものだ。蔦沼はそれで有名で、ご多分
に漏れず、翌早朝から撮影に出掛けた。3組程陣取っていたが、何せ沼の周りは強風と吹き付ける
雨で、撮影どころではなかった。上空には青空も見えていたが、何故か雨が吹き付け、肝心な所
には、終ぞ日が当たらなかった。暫く日の出を期待しながら待っていたが、寒いし晴れないしで、
何枚か無理矢理写真を撮って、早々に宿に引き揚げた。



 宿で朝食を済ませて、暫くして奥入瀬渓流に向かった。小降りの雨は降り続いていたが、歩か
ないと写真が撮れないので、あちこち車を止めて歩いた。全行程を歩きたかったが、条件が悪過
ぎた。それでも主だった所は何とか歩いた。他の観光客も、代表的な所は歩いていた。以下、
ずっと奥入瀬が続く。







 銚子大滝の駐車スペースに駐車して、銚子大滝下流を暫く下って、また戻った。この辺りは歩く
人も多く、少し元気が出た。銚子大滝は、奥入瀬川本流にある唯一の滝で、高さは無いが水量も
多く、一番見応えがあって、人気のあるスポットのようだ。



 奥入瀬の紅葉は、丁度見頃で、焼山から銚子大滝までずっと素晴らしかった。渓流の流れと紅葉、
それに苔むした岩、トクサやシダの緑、それらが調和して素晴らしい。
 奥入瀬を後にして十和田湖畔に出ると、そこは暴風だった。車から一歩も出られず、素晴らしい
紅葉はドライブしながら目に焼き付ける事にした。それでも、休屋の十和田食堂で、鱒の焼き魚
定食
は、忘れずに食べてきた。車から食堂に入るのさえも、躊躇する程の風雨
だった。こうなったら、後は帰るだけだが、十和田湖の写真を、一枚も撮っていないのは残念なので、
十和田湖の去り際に、無理矢理撮ったのが以下の写真。雨風の強さが判るでしょうか。


 これで十和田湖を去り、一路高速で盛岡へ。そして、新幹線で東京へと戻った。今回の旅は、
強風雨に祟られて散々だったが、素晴らしい紅葉を見られたので、そこそこ満足している。